Webサイトを安全に運営するうえで、セキュリティ対策が万全なレンタルサーバーを選ぶことは欠かせません。SSLやWAFといった基本機能の有無はもちろん、バックアップやアクセス制限など、サーバーの安全性を左右する要素は多岐にわたります。
本記事では、セキュリティに優れたレンタルサーバーの選び方をわかりやすく解説し、具体的なおすすめサービスも紹介します。信頼できるサーバー選びのために、ぜひ参考にしてください。
セキュリティ重視のレンタルサーバーとは?選ぶべき理由とメリット
セキュリティに強いレンタルサーバーは、暗号化通信や不正アクセス防止、ウイルス検知などの仕組みを備えています。万が一のサイバー攻撃や情報漏洩を防ぎ、Webサイトの信頼性や検索順位にも良い影響を与えます。セキュリティ対策が甘いと、Googleに警告を表示されることもあり、結果としてユーザー離れやビジネスの損失につながります。
個人情報流出を防ぐためにセキュリティ対策は必須
フォームからの問い合わせや会員登録など、個人情報を扱うサイトは特に危険にさらされやすくなります。セキュリティ機能が整っていないサーバーを使っていると、意図せずにユーザーの情報を第三者に漏洩してしまうリスクが高まります。
攻撃されやすいサーバーの特徴とは?
脆弱なCMSを放置している、WAFやウイルス対策が導入されていない、管理画面のアクセス制限がない、などのサーバーは狙われやすい傾向にあります。攻撃対象にされないためにも、セキュリティ対策が標準装備されたサーバーを選ぶことが重要です。
SSLとは何か?仕組みと導入するメリット
SSL(Secure Sockets Layer)は、通信内容を暗号化する技術で、ユーザーとWebサーバー間の情報を第三者から守ります。現在は後継のTLSが標準ですが、一般には「SSL」という名称が広く使われています。サイトのURLが「https」から始まり、鍵マークが表示されているサイトはSSLが導入されています。
なぜSSLが必要なのか?常時SSL化が標準の時代に
SSLは単に暗号化するだけでなく、サイトの信頼性を示す指標にもなっています。Googleは2018年から、SSL未対応のサイトに「保護されていない通信」と表示するようになりました(Google公式発表)。この影響で、常時SSL化はすべてのサイトにとって不可欠となっています。
無料SSLと有料SSLの違いを徹底比較
無料SSL(例:Let’s Encrypt)は機能的には基本を満たしていますが、企業向けには認証レベルの高い有料SSL(EV SSLやOV SSL)が推奨されることがあります。有料SSLでは企業名の表示や追加サポートが受けられる場合もあり、ブランドの信頼性向上に寄与します。
WAF(Web Application Firewall)とは?
WAFはWebアプリケーションに特化したファイアウォールで、SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティング(XSS)といった攻撃からWebサイトを保護します。従来のファイアウォールがネットワーク層を守るのに対し、WAFはアプリケーション層を守る役割を担います。
WAFの役割と不正アクセスへの効果
WAFは、悪意のあるリクエストをリアルタイムで検出し、自動的に遮断します。たとえば、ログイン画面への総当たり攻撃や不審なフォーム投稿などを未然に防げます。多くのWAFは定期的にルールを自動更新しており、新たな攻撃にも即時対応可能です。
レンタルサーバーにWAFがあるか確認する方法
レンタルサーバー各社の公式サイトにて「セキュリティ機能」または「WAF対応」と明記されているかを確認しましょう。また、WAFが有効化されているかどうかは、管理画面やサポートに問い合わせることで確認できます。
セキュリティが強いレンタルサーバーを見極める5つのチェックポイント
セキュリティ機能は見えづらい部分ですが、以下の5つの観点から比較することで安全性の高いサーバーを選ぶことができます。
サーバー会社が公表している対策内容を確認しよう
公式サイトに、WAFやウイルス対策、管理者権限の強化などについて明記しているかを確認しましょう。記載がない、または曖昧な場合は不安が残ります。
自動バックアップ機能の有無も重要な判断基準
何らかのトラブルがあった際に復旧できるかどうかは、サーバー選定において大きなポイントです。バックアップ頻度や保持期間(例:1日1回、7日分保存など)を比較しましょう。
ウイルス・マルウェア対策が標準装備かをチェック
サーバー内のファイルが不正に書き換えられるケースもあるため、マルウェアスキャンや自動検出・隔離機能が備わっているかを確認しましょう。
二段階認証や管理画面のIP制限があるか?
ログイン時のセキュリティを強化するために、2FA(二要素認証)やIPアドレス制限ができるサーバーは安心感があります。不正ログインによる改ざん被害の防止にも有効です。
技術サポートの対応体制も信頼性に直結する
万が一の際に迅速に対応してもらえるかは非常に重要です。24時間体制のサポートや、サポート範囲の明示があるかどうかをチェックしましょう。
おすすめの高セキュリティなレンタルサーバー3選
ConoHa WING:高速&WAF・SSL完備の万能型
WAF・無料SSL・自動バックアップなどを標準装備し、スピードも国内最速級(公式サイト)。セキュリティとパフォーマンスを両立したい場合に適しています。
エックスサーバー:法人・個人問わず安心の定番
WAF、無料SSL、自動バックアップ、24時間365日サポートなどが揃っており、長年の実績があります。企業サイトやECサイトにも広く採用されています(公式サイト)。
さくらのレンタルサーバ:老舗の信頼と堅牢なセキュリティ
WAFや不正アクセス防止、ウイルスチェック機能を備えつつ、安定した運用実績があります。技術力に定評があり、官公庁や教育機関での利用実績も豊富(公式サイト)。
セキュリティ対策は利用者側にも責任がある
どんなに高機能なサーバーでも、使う側が設定を怠れば脆弱性を生み出してしまいます。サーバー任せにせず、日々の管理にも注意を払うことが求められます。
CMSやプラグインの更新を怠らない
WordPressなどのCMSやそのプラグインは、脆弱性が見つかるたびにアップデートされています。更新通知があったら放置せず、早急に対応することが重要です。
強固なパスワード設定と二段階認証のすすめ
英数字・記号を含んだランダムなパスワードを使用し、ログインには二段階認証を組み合わせることで、外部からの不正侵入を大きく防ぐことができます。
まとめ:サーバー選びでセキュリティ対策は最重要項目
レンタルサーバーを選ぶ際は、価格や性能だけでなく、どのようなセキュリティ対策が講じられているかを確認することが欠かせません。SSLやWAFはもちろん、バックアップやサポート体制など多面的に比較して、安全な環境でサイトを運営しましょう。